こんにちは、通販部本田です。
今日は川中醤油から新しい商品のご紹介です。
その名も「しょうゆぷりん」です。
えっ?しょうゆぷりん?プリンに醤油を入れたってこと?なんか塩辛いイメージだけど大丈夫?
今回はそんな不安も含めてしょうゆぷりんの事、詳しくお伝えします。
しょうゆぷりんってどんな特徴の商品?
濃厚な甘露醤油
原料に甘露醤油を原料として使っています。
別名再仕込醤油と言い、醤油で醤油を仕込む「二段仕込み製法」で製造する醤油です。濃口醤油に比べて2倍の期間と2倍の原料を経て作られる醤油です。
通常濃口醤油を作る際には大豆・小麦・塩水で作りますが、再仕込醤油の場合は大豆・小麦・醤油を使って作られます。つまり手間暇かかったこだわりの醤油という事ですね。
そのため香りとうま味が強いことが特徴です。例えるならソースのような濃厚さです。
牛乳と卵
しょうゆぷりんは石川県河北潟(かほくがた)で乳牛を飼育しているホリ乳業さんの牛乳を使用しています。
生乳のこだわり(ホリの牧場)
ホリ牧場は約85年前から、金沢近郊で乳牛を飼育して来ました。1982年に河北潟の干拓地に入植し、約50haの牧草地と400頭近くの乳牛を飼育しております。
有機堆肥をたっぷり使った無農薬牧草と厳選された飼料を基本にオーガニック牧場を目指すとともに、牧場HACCPの認定も視野に入れております。
ホリ牧場の基本理念は“土づくり、草づくり、牛づくり、そして牧夫の愛情”です。
先ず、人が飲んで安心な牛乳を提供するためには、乳牛が食べて安全な牧草を作らなければなりません。そのために、ホリ牧場は土づくりからこだわっています。良い土から栄養豊富な良い草ができ、その牧草を食んで健康な乳牛が育ちます。その乳牛たちが、牧夫たちのこよなき愛情で飼育され、おいしい牛乳が生産されるわけです。ホリ乳業 – 酪農から製造、流通まで一貫生産、ありのままのおいしい牛乳・乳製品をお届けします
河北潟干拓地では、酪農が盛んにおこなわれており、石川県内の1/3の牛乳が生産されています。
生乳を鮮度の高い状態で殺菌処理しており、さらには成分無調整で乳脂肪分は3.7%を下らないコクのある美味しい牛乳です。
草地酪農で草をたっぷり食べている乳牛の乳だからおいしさの源になっています。
卵に関しても国産のこだわり卵使用し、牛乳のおいしさにマッチするように吟味して選びました。
ぶっちゃけプリンに醤油っておいしいの?
肝心の味についてですが、きっと皆さんはこう思われているのではないでしょうか?
しょうゆぷりん?全く味の想像がつかない。なんか塩っ辛いプリンでマズいんじゃないの?
ネーミングの「しょうゆぷりん」から受ける印象からしたら不安でしょうね。
ここで断言させてもらいますが、このプリンは塩っ辛いプリンではございません。
濃厚なコクと強い旨味がある甘いプリンです。醤油はあくまで隠し味的なものとして使用しています。ただ隠し味といっても全く感じないわけではなく、ほのかに醤油を感じることができます。
試作を繰り返し、醤油の旨味をより感じ、そして辛さを感じる一歩手前のベストな割合で醤油を入れているため醤油独特の辛味はほとんど感じません。
完成した味を女性社員に食べてもらったところ以下のような感想をもらいました。
・生クリームを感じるなめらかなプリン。
・しょうゆ辛さがなくおいしい。
・後味がカラメル感。
・1個で満足感がある大きさ。
・女子的にパッケージかわいい。
概ね高評価です。
続けてもう一人にも聞いてみました。
・意外とすっきり食べやすい。
・舌触りなめらか。
・カラメル感があるけど、しつこくない。
でも何故しょうゆぷりん作ろうと思ったの?
弊社は直営店で醤油ソフトクリームを販売しており、来店されるお客様に喜んで頂いております。
ただ醤油ソフトクリームは特性上、お持ち帰りすることができない商品なのでその場で食べていただくしかありません。
お客様の声で「お持ち帰りできるお菓子が欲しい」という要望は以前からありました。
その想いにお応えしたいなと前々から考えていましたが具現化することはできませんでした。
この時はソフトクリームのお持ち帰りばかり考えていたんですね。
小豆島に行ったことでヒントを得る
そんな想いを抱えたある日、僕は家族と小豆島旅行をしました。
小豆島は醤の郷(ひしおのさと)と呼ばれる大小17軒程度の醤油屋があり、まさに醤油造りの島です。
その中のヤマロク醤油さんにお邪魔しました。
醤油蔵の見学がアポなしで出来て、「やまろく茶屋」という直営店があります。
そこで醤油プリンを食べたんです。
食べてみたらほのかに醤油が感じられる素朴でおいしいプリンでした。
この時僕は、自社でも醤油プリンを作ってみたいと考えるようになりました。できれば通信販売でも売れるように常温で日持ちがするプリンの開発に乗り出しました。
しょうゆぷりん造りの始まり
川中醤油では新商品開発会議という話し合いの場があり、常に社員から新商品案を募集しています。そこにしょうゆぷりんのアイデアを出して、見事に承認され開発がスタートしました。
僕が目指していたもの。それは弊社直営店で販売している醤油ソフトクリームのような「ほのかな醤油感」と「キャラメルのような旨味とコク」です。
それをしょうゆぷりんでも再現したいと思ったんです。
醤油ソフトクリームは直営店の人気商品です。
それを食べに来る地元の高校生や、近所の方々など多くの人に親しまれている味です。
しょうゆぷりんにも愛される商品に育ってほしい…そんな想いが込められています。
開発部のみんなにも力を貸してもらい何度も試作を繰り返し、気づけばスタートから2年が経過していました。そして試行錯誤の末に求める味がなんとか完成しました。
「これならお客様に喜んで頂ける味だ」
ようやく納得できる味ができました。
商品のパッケージはどんな感じ?
味が決まった後はパッケージです。やっぱり細部にまでこだわりを持ちたいんですよね。
何か広島らしさを出したくて、しょうゆぷりんのパッケージには“折り鶴再生紙”を使っています。
折り鶴再生紙は、言葉通り折り鶴に使われた折紙を再利用して、新たな紙を作るものです。
広島は平和都市なので、日本中・世界中から広島平和記念公園に折り鶴が届きます。平和への願いと祈りが込められた折り鶴を回収し、広島のNPOおりづる広島や授産施設の協力により『折り鶴再生紙』としてリサイクルし様々な価値ある商品を展開していくプロジェクトがあるんですね。
その再生紙を使えば、広島の特徴が十分に出せるなって思いました。
パッケージのイラストには、川中醤油の社屋と紅葉が描かれています。
紅葉は広島県の県花で県内に多く分布しています。
1箱に6個入ったセットで、1個1個にスリーブを巻いたパッケージになっています。もちろんスリーブも折り鶴再生紙を使用して作りました。
プリン1個は90gで少ないかなと思って食べていましたが、濃厚な味わいもあって、食べ終わる頃には調度いいボリュームだなと感じる容量です。
老舗醤油屋の和スイーツ まとめ
こだわりにこだわって作ったしょうゆぷりん。
醤油ソフトクリームに次ぐお客様に喜ばれる商品になればいいなと願っております。
- 再仕込醤油を使った濃厚な旨味とコクのプリン。
- 醤油感はあるが、塩辛くない。
- 開発のきっかけは弊社直営店名物の醤油ソフトクリームと小豆島の醤油屋さんのプリン。
- パッケージは折り鶴再生紙を使用して広島らしさのあるギフトに。